<愛犬・愛猫とずっと一緒に楽しく暮らすための豆知識 67>     今回のテーマは「夏にまつわるetc」です

こんにちは。
いぬねこさぷりドクターです。

もくじ
1.やっぱり熱中症が一番心配です

2.お腹の具合に要注意

3.古い保冷剤は捨てましょう

4.皮膚の調子が悪くなる時期です

5.花火の音も雷も怖いです

6.食欲が落ちる時期です

7.最後に

 

梅雨時期に入りジメジメが続いていますが、もう少しで梅雨もあけて
夏本番がやってきますね。
病院では予防が一段落し始めて、次は夏特有の相談ごとが増えてくるころです。
そこで、今回は夏によくある心配ごとをご紹介したいと思います。

1.やっぱり熱中症が一番心配です

夏といえば熱中症ですよね。最近は、熱中症の認知度も増してきたのか
以前より件数が減ったように思いますが、それでも夏のお昼間に
パンティングが止まらないワンちゃんをお散歩させているところも
見かけるので、まだまだ注意喚起が必要だなと感じます。
ワンちゃんは人間のように汗をかいて体温を調節することができないので、
口をハカハカさせて熱をにがしています。(パンティング)
また、人間よりアスファルトに近い場所を歩くので、
より地面の熱の影響を
受けやすいです。
加えて、被毛で全身を覆われているので、人間でいうところの
毛布をかぶって
お外を歩いているのと同じ状態です。
暑い時期はお昼間はもちろんのこと、日が沈んでからも
まだ熱が残っている状態ですので十分気をつけてお散歩をしてくださいね。
こまめな水分補給、保冷剤も効果的だと思います。

2.お腹の具合に要注意

アウトドアに一緒に出掛け、落ちた食べ物をパクッと食べて、
具合がわるくなってしまった。
久しぶりの帰省でおやつを一杯もらった
ご旅行中にホテルに預けていて帰ってきたら….
といった相談がとても増える時期です。
移動やイベントが多い時期なので致し方ないこともあるとは思うのですが、
とくに、もともとお腹が弱い子たちは十分注意してあげてください。
主治医さんにお薬を事前にもらっておく、いつものおやつを持参して
それを与えてもらうなどの工夫もありかもしれません。

3.古い保冷剤は捨てましょう

昔、保冷剤に使われていたエチレングリコールは実はワンちゃん、ネコちゃんに
重篤な腎不全を起こす成分で、誤食が問題になっていました。
今の保冷剤でこの成分が使われていることは安全上ないと思いますが、
古い保冷剤が
残っていて….といったことはたまにあります。
古いものはぜひ処分していただければと思います。
ちなみに、最近はやりのネッククーラーに使われているPCMという素材についても
気になって調べてみたことがあるのですが、ワンちゃんやネコちゃんへの
中毒性などのデータは今の所見当たりませんでした。
新しい素材で獣医さんでもわからないことも多いので、ネッククーラーなども含め
保冷剤の誤食には十分注意してくださいね。

4.皮膚の調子が悪くなる時期です

梅雨から夏の時期は、皮膚トラブルが多くなりやすい時期です。
とくにアレルギー体質の動物さんは、バリア機能が弱く皮膚が繊細な子が多いので
荒れてしまいがちです。
アレルギーの治療をすでにされている方は、この時期、症状が強くなり治療の強化が
必要な場合も多いので、もし痒み赤みがひどくなるようであれば主治医さんに
相談してくださいね。
事情があってエリザベスカラーをしないといけない子たちも、蒸れて外耳炎に
なってしまったり、顎下の皮膚が悪くなりやすいので注視してもらえればと思います。

5.花火の音も雷も怖いです

コロナ禍で中止になっていた夏祭りや花火大会も復活してきていると思います。
ワンちゃん、ネコちゃんは音に敏感な子もいるので、人間には遠くでなっているように
聞こえる花火や雷の音で行動がおかしくなってしまったり、不安になってしまう相談も
よく受けます。
てんかん発作持ちのワンちゃんの中には、音がトリガーになって発作をおこしてしまう
子もいます。
その子の性格にもよるとは思いますが、何かイベントごとがあるときは注意してあげて
くださいね。

6.食欲が落ちる時期です

実はこの相談が一番多いかもしれません。
ワンちゃん達も夏バテをしてしまうようで、特にもともと食べムラがある子たちは
食べなくなることも多いです。
あとは、お年をとってきて夏に食べムラがでるようになったというのもよく
聞きます。
なかなか病的なのかどうかの判断がむずかしいこともあると思いますが、
獣医さんとしては暑いからかな?と様子見ず、相談してもらえるといいなと思います。
本当に何も異常がないことも多いのですが、夏バテだと思っていたと秋になって
重病の子がくることも多いです。

7.最後に

毎年同じようなことを書いているので、知っているよ!という内容も多いと思いますが、
よく相談をうけるので
やっぱり今年も書いてしまいました。
元気に夏を乗り切りましょうね!

 

※イラストはイメージです

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