<愛犬とずっと一緒に楽しく暮らすための豆知識 24>
今回のテーマは「胆泥症?加齢と共に気を付けてほしい病気?(獣医の目線編)」です

こんにちは。
いぬさぷりドクターです。

もくじ
1.まずは健康診断!

2.胆泥症をみつけよう
3.治療は?

4.まとめ

いぬさぷりドクター

GW、愛犬といっしょに楽しくすごされたでしょうか?
休み疲れと共にまだまだ暑かったり寒かったりする時期なので
ワンちゃんも人も体調に十分気を付けたいですね。
さて今日は胆嚢の病気を取りあげたいと思います。

 

まずは健康診断!

春は予防と共に、健康診断を受けられる方も多いのではないでしょうか?
血液検査で胆嚢(肝臓)の数値が高いですねと指摘されたこと
ある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
胆泥症はその中でも肝臓の数値が上がる原因となっていることの多い
病気のひとつです。
中年、早いワンちゃんでは1~2歳からこの病気を持っている子もいます。

胆泥症をみつけよう

肝臓の数値とくにALP(アルカリフォスファターゼ)という値が
高くなることもありますが、まだ胆汁の流れを阻害していないときは
数値が上がってこないこともあります。
健康診断で血液検査だけでなく、超音波の検査をうけていただくと
本来真っ黒にみえるはずの胆嚢の中に灰色の砂のようなものが
見えたり、胆嚢の壁にはりついた構造物が見えたり
胆嚢の中の状態がすぐにわかります。
胆泥症を放置しておくと、胆嚢粘液嚢腫という怖い病気に
発展してしまうこともありますので要注意です。

 

治療は?

肝数値が上がっていたり、進行していっているワンちゃんは
お薬が処方されることが多いと思います。特によく使われるのが
ウルソデオキシコール酸というお薬ではないでしょうか。
この薬は胆嚢を動かして胆汁の流れをよくする効果があります。
まだ、お薬まではという軽度の場合は先生によって方針が
違うと思いますが、最近では胆汁の流れをよくする機能を持たせた
ご飯やサプリメントがありますので、そちらをおすすめしたり、
食生活の指導をすることが多いです。

胆泥2

まとめ

お歳をとったら注意してほしいシリーズは今回でおしまいです。
獣医の目線での病気いかがだったでしょうか?
このコラムで取り上げたのは、よく見る、よく聞く、よく相談される病気です。
お歳をとったワンちゃんであれば必ず起こること、起こりやすいことが
中心です。もし、お家のワンちゃんが高齢期にさしかかろうとしている
ようであれば、ぜひ注意してください。

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