<愛犬・愛猫とずっと一緒に楽しく暮らすための豆知識 53>     今回のテーマは「お水」です

こんにちは。
いぬねこさぷりドクターです。

もくじ
1.冬に飲水量が減ると

2. 膀胱炎だけじゃない万病のもと

3.お水の量を増やしましょう

4.飲み過ぎもよくないです

5.最後に

寒い日が続いていますね。
緊急事態宣言も延長になり、ちょっと暗い気持ちになりがちな
冬ですが、明るい春を目指してもう一踏ん張り我慢したいところ
ですね。頑張りましょう!
さて、コラムは冬によくお話するお水のお話しです

冬に飲水量が減ると
もともと暑いところを起源とするネコちゃんはもちろん、
ワンちゃんも冬はどうしても飲水量が減りがちです。
そうすると、病院でよく見かけるようになるのが膀胱炎です。
特にネコちゃんは特発性膀胱炎といって、ストレス性で起こる膀胱炎の割合が
すごく高いので飲水量の低下によっておしっこが膀胱に停滞しがちになると、
今までなんとか症状が出ていなかったものが一気に顕在化することもよくあります。

 膀胱炎だけじゃない万病のもと?
病気ではないのですが、血液検査をしていると血が濃縮して濃くなってしまっている子によく遭遇します。
もともと多血症気味な体質ということもよくあるのですが、脱水がさらにそれをひどくしていることも。
いわゆるドロドロ血の状態なので、明らかな病気ではないですが今後の病気を
予防するためにもできれば避けたいところです。
血液検査でHt値がよくひっかかる子はお水の量が減る今の時期は要注意です。

お水の量を増やしましょう
ネコちゃんであれば、お水の飲み方に一工夫。蛇口から垂れているお水が好きな子や、
ファウンテンが好きな子、お水の置いてある場所を変えてみるなど
工夫してみてもらえるといいと思います。
ワンちゃんであれば、ささみの茹で汁で風味づけしてみたり、
乳糖不耐症がないのであれば牛乳を少し入れてもらったり、
ドライフードをふやかしで与えてもらい水分をとってもらう工夫してもらうことが多いです。
とはいえなかなか工夫しても飲水量が増やせないという方もいらっしゃると思います。
そういう方も気を落とさないでください!飲水量を意識すること自体が健康管理にすごく役立ちます。

飲み過ぎもよくないです
お水を飲む量を意識することは病気を見つけるとても良い方法です。
というのは、ワンちゃんもネコちゃんも、病気のサインとしてお水を飲む量が増えることがよくあるからです。
特にネコちゃんは、お年をとると腎臓の機能が落ちてくるので若い頃に比べて
お水を飲む量が増えることが多いですし、その他、糖尿病や肝臓疾患などでも量が増えることがあります。
ワンちゃんも、慢性腎不全やクッシング症候群、糖尿病、子宮蓄膿症など飲水量が増える病気が数多くあります。
お水を飲むようになって良かったと思ってましたと言われることも多いのですがそういうわけでは実はないのです。

最後に
人間では体の潤いはとても重視されています。
まだまだワンちゃん、ネコちゃんでは乾きと病気の関係が直接証明されていることは
少ないのですが、同じ動物ですので人間と同じように潤いを保つことが健康維持に
つながるのではないかと思っています。
ぜひ意識してみてみてもらえたらなと思います。

 

 

※イラストはイメージです

記事の一覧へ戻る